頂点の面取り形状って?

以前、面取りの話題がありましたが。

これって私が気にしているだけかもしれませんが、頂点の面取り形状ってどうするべきなんでしょうか。

面取り

3辺の面取りをすると合流する頂点は、上図のようにとんがってしまいます。

多分このままにされることは無く、

面取り

実際には、こんな形でとんがった先が削られるんだと思います。

でも中には、3辺の面取り寸法が異なっていて

面取り

こんな形になることもありますし、寸法値によっては四角く角を取るような場合も過去にはありました。

CAD上ではやりようもありますが、モノがその通り加工できるかどうかは別問題です。

頂点の面取りでは有りませんが、

丸穴面取り

丸穴の面取りは面取りドリルの様なツールを使うことが多いと思いますが、その場合は上図の様な面取り形状にはなりません。

この様に、CADでは形状ができるが実際にその形状加工とするかどうかは加工先の手持ち工具にも依ることもあります。

設計サイドで気をつけないといけないのは、

1.CADでできる形状なら何でもOKと判断しないこと。

2.その形状に求められていることを理解して、場合によっては形状変更も検討してみること。

3.今はツールの種類も膨大で、機械加工できる内容も多岐にわたっているので、一概に加工できない形状とは言い切れない点もあり、世の中には加工できる所もあるかもしれないが、QCDのバランスも重要なので、汎用的な加工形状を知っておくこと。

CADでモニター見て終わりといかないのが、設計。

奥深くて、一生学び続けないと…。

図面通りに物ができるとは限らない?

もう40年近く前に実際にあった話です。

1つは当時の私の上司の話で、もう1つは私自身の経験したことです。

当時はこんなことが、日本の製造現場でも起きていたんです。

形状を省略したら、物まで省略されちゃった!

省略図面

ある厚さを持った上図形状Aは、当時のJISでは対象記号無しでBの様に描いてもOKでした。

設計者はBの様に描いて部品手配を依頼し当然、

3Dモデル

の形状の部品が仕上がってくると思っていました。

でも手元に来たものは、笑い話のようですが

3Dモデル

だったんです。

手元に来たその部品を見た時、茫然自失だったそうです。

表と裏が?

私が実際に設計した部品(イメージ)です。

3Dモデル

ゴムシート状の表側に矩形の突起が互い違いに配置され、

3Dモデル

表側の突起の真裏に円柱状の突起がある部品です。

つまり断面は、

断面図

の様な感じになっているはずなのですが、試し打ちに初めて立会に行くとそこで型から出てきた部品の断面は、まさかの

断面図

表と裏の突起位置ずれです。

それを見たときの私の頭の中は真っ白でした。

図面を描き間違えたか?

血の気がどんどん引いていきます。

何十万か何百万の損失だと、もう動転しています。

図面も持っていっていないという失態で、こっそり確認もできません。

同行してくれた先輩社員が、形状の異変に気付いて加工メーカー担当者に確認しています。

結果、図面は間違っておらずメーカーのミスだと判明しました。

欲しい物ができなきゃ意味がない!

なぜこんなことが起きたのか、今となっては知るすべも有りませんが、いくら図面が間違っていないと言っても、欲しい形の物ができないことには目的を達成したことになりません。

こちらの正当性をまくし立てて、相手を責めるだけでは解決になりません。

もちろん相手にも図面の理解をしっかりしてもらう必要はありますが。

対策として良いのかどうかは別として、部品製作者にできるだけ誤解を与えない様、注記に「左右対称である」とかコメントを入れたり、詳細拡大図を入れたりした図面を作成する様になりました。

図面を正しく理解している人間とその図面からものを作る人間が仕様について確認しているケースなら図面に描ききれていないことも直接伝えられますが、図面が独り立ちして海外でポイッと渡される様な環境では、あうんの呼吸でやりとりなんて考えられません。

相手の能力の見極めも必要ですし、ポイッと投げられてもその通り作れば間違いない図面を描くことが求められます。

その最たるものは、幾何公差でしょう。

やるリスクとやらないリスク

みなさんは何か大きな決断をする時、それを「やるリスク」と「やらないリスク」どちらを考えますか?

どちらも同じようなことを、言っているようにも聞こえます。

それは、表と裏のような関係に近いからかもしれません。

でも裏から表を見た時にハッとすることがあります。

大多数の人は、何かをやるときにやるリスクにばかり注目しているように思います。

私は「やらないリスク」を考えるようになってから見方が変わったと感じています。

例えば、ちょっと気が進まない事が有った時、「やるリスク」の視点で考えるとやらないで済む理由ばかりに目が行ってしまう。

でも「やならいリスク」の視点で考えると、本当にやらなくても大丈夫なのかと、むしろやるためにはどうしたら良いのかと考える。

だから表と裏の両面からバランス良く考えるのが、私は良いと思っています。

インドに出る、出ない?

日本の会社は臆病だからインドへの進出をためらっているというようなことを以前書きましたが、この「やるリスク」ばかりに目が行っているのも1つの大きな要因だと思います。

だからインドに視察に行っても、ちょっと問題がありそうだと担当者は進出するリスクにばかり目が行って、やらない理由ばかり探し始める。

そこには、エスキモーに冷蔵庫を売る/アフリカの裸足の人に靴を売る的発想は、全く有りません。

一方、出ると決めたら経営資源(人・モノ・金)に物を言わせて一気にやろうとする大企業も有る。

トップや役員クラスの責任者が短い任期のうちに、実績を残したいのか、出ると決めるまでに散々時間をかけてきた割には準備不足で、混乱のスタートになってしまう。

日本の通信や製薬の大企業がインド企業との合弁事業に失敗して撤退するのには、それなりの理由が有るのです。

では、中小企業はどうでしょうか?

多くの中小企業の経営者は、サラリーマン経営者ではないと思います。

長期的な視点で、物事の判断ができる環境にあります。

だから、相手をよく見て少しずつ確認しながら動けば失敗の可能性は低くできるはずです。

中小製造業が、もしインドに進出するのであれば、やはりそれなりのやり方が有ると確信しています。

PtoCは、インドのエンジニアリング会社と仕事をしていますが、私のこの考えが間違っていないかどうかは、数年後に答えが出ていると思います。

その時まで、このブログが続いていたら、多分うまくいったということではないでしょうか。

製造業からみるインド

私はインドのグルガオンという都市(デリーの西隣)に2012年~2016年、駐在員として赴任していました。

その会社はマルチスズキの1次のインド部品メーカーと私の在籍していた日本の会社の合弁企業で、駐在期間中はインドを知る良い機会となりました。

帰任後、製造業の設計を何とかしていきたいとの想いで起業、日本とインドのエンジニアを巻き込んで活動しています。

そんな私が、中小製造業視点でインドをどう見ているか話そうと思います。


インドってどんな国?:地理編

1つの国のことなので、簡単に説明できるものでは有りません。

幾つかの切り口で見てみようと思います。

まず、インドの場所についてです。

日本とインドの地理関係

上の地図を見るとよくわかりますが、インドはユーラシア大陸とアフリカ大陸のほぼ中央に位置します。

青い円は東京とニューデリー間のおよその距離を半径とした円になります(図法の関係上、直線が正しい距離ではないので目安程度と考えて下さい)。

飛行機で9時間弱の距離ですが、東端はハワイ、西は中国・東南アジア・インドの一部までといった具合です。

赤い円は同じ距離を半径としてニューデリーを中心とした円です。

東アジア・東南アジア・西アジア・アフリカの半分ほど・東欧が円内です。

日本に比べ、インドはアジア圏、アフリカ圏、欧州圏へのアクセスが非常に良い位置にあります。

インドの近隣・国内について見てみましょう。

インドの製造業

私もインドに渡るまで知らなかったのですが、インドの東側はバングラデシュを挟みながらミャンマーまで達しています。

紅茶で有名なアッサムがこんな場所にあることも知りませんでした。

ニューデリーの緯度は奄美大島あたりと同じですが、気候は全く違います。

パキスタンやバングラデシュもイギリスの植民地時代には1つのインドという括りでした。

隣国のパキスタンや中国とは国境問題で今でも揉めています。

インドの製造業の1つ、自動車産業で見てみると上図の様に日本の乗用車メーカーが拠点を持っています。

国内市場に占めるシェアも高いので影響力は大きいです。

インドってどんな国?:歴史編+日本観

インドは、日本同様長い歴史を持った国ですから端折って話すことも難しいので大昔のことと現代のことにギュッと絞り込んで。

日本との関わりも仏教をはじめ、浅からぬ繋がりがあります。

インドの叙情詩マハーバーラタ(偉大なるバラタ族の物語)を読むと、日本の神話とよく似た話が多く有ってネタ元は同じではないかと思うくらい驚きます。

七福神もインドの神様由来だと知っていましたか?

現代インドは1947年にイギリスから独立する際、残念なことに宗教による分離独立となり、インド・東パキスタン(現在のバングラデシュ)・西パキスタン(現在のパキスタン)に分かれてしまいました。

私が小学生の頃は、バングラデシュではなく東パキスタンと言っていたのです。

独立後インドは、社会主義的色彩の強い民主主義国家となります。インド軍の武器に旧ソ連製が多いのは、そう言った理由だと思います。

インド人の日本(人)に対する印象は、概ね好意的だと思います。

年配の人は、極東の島国・日本が西洋に戦争で勝ったことや第二次大戦でインド独立の支援を旧日本軍がしてくれたと思っていることが、親日感に繋がっていると思います。

若い人は、テクノロジーやアニメ・漫画の国という印象らしく、国境紛争などの揉め事もないので日本に対してネガティブな印象はないようです。

でも家電で言えば、パナソニック・ソニー・サムソン・LGのどれが日本企業かを正確に知っている人は少ないので正しい日本観かと言われれば?ですが。

製造業から見たらどうなの?

インドの一般的な情報を、勝手な項目で表にしてみました。

この表から、
・とにかく人が多くて若い人も多いということ。
・経済的な伸び代が、相当残っているということ。
・日系企業が、まだあまり進出していないということ。
が、わかります。

地理編では、インドの地理的優位点をみました。

特にアフリカには印僑のネットワークがありアフリカ市場に対して強みとなります。

歴史編では、親日的な国である点をみました。

製造業が、生き残るための選択肢はいくつも有ると思います。

新型コロナ禍が去った後の世界がどの様に変わるのかにも依りますが、国外に出るという選択肢を考えた時、インドという選択がテーブルにあっても良いと私は考えています。

但し上表を見てもわかるように、そんなに進出先として魅力的なら、なぜもっと多くの日本企業が進出していないかという疑問がわきます。

私は、多くの日本人が過度に臆病になっていることが、最大の理由になっていると思います。
このことに関する話は、また別の機会にしたいと思います。

5Sの話

設計から離れたタイトルですが、少し違う視点からの5Sについて。

どこかできちんとレクチャーを受けた訳ではなく、仕事の中で見聞きしたことをベースに自分なりに理解している5Sの話です。

なぜ5Sの話?

なぜ5Sの話なのかというと、海外での5Sについてどのように理解されているのか疑問に思うことが有ったからです。

別の機会にブログに載せると思いますが、私は2012~2016年までインドに駐在員として赴任していました。

その後も縁あってインドとビジネスで繋がりがあります。

これまでに数回、5Sについてインド人社員にプレゼンをして欲しいと頼まれてやったことがありますが、ちょっとした違和感があったんです。

日本人にとっての5S

私達日本人にとって、2S(整理・整頓)は幼い頃から馴染みがある言葉だと思います。

清掃も5Sの1つという意識はあまりなかったと思いますが、「掃除」とか「きれいに」という言葉も馴染みがあると思います。

日本人にとっての3Sは、子供の頃から日常的に躾けられてきた言葉であり、体感的に理解しているものだと思います。

5Sという言葉がどの様に作られたのか知りませんが、ビジネスの世界では「3」とか「5」とかにまとめるのが好きなので、馴染みのある3Sに2つ足して「5」にまとめたのかもしれません。

インドにおける5S

では、インドにおける5Sはどうでしょうか。

彼らが成長して大人になるまでの間に、整理・整頓・清掃の概念が刷り込まれていることは、殆どないと思います。

社会に出て製造業やサービス業に携わる様になって初めて5Sという概念に接する人が大半です。

散らかしても、片付けるのは誰か他の人。

汚しても、きれいにするのは誰か他の人。

という環境では無理からぬことです。

製造業における一大産業の自動車では、日系企業の乗用車におけるシェアは60%弱ありますから、自動車関連産業では5Sは当たり前の言葉として知られています。

彼らも5Sを、
Seiri
Seiton
Seisou
Seiketsu
Shitsuke
というローマ字で習います。

英語の5S

でもローマ字では意味が通じません。

では、英語ではどの様に説明されているかというと
整理:Seiri → Sort = 分類する
整頓:Seiton → Set = 配置する
清掃:Seisou → Shine = 光る、磨く
清潔:Seiketsu → Standardize = 標準化する
躾:Sitsuke → Sustain = 持続させる
となっていることが多いようです。

英語でも頭文字をSにして5Sにしているので、ちょっと無理っぽい感じがしてしまいます。

「いただきます」や「もったいない」という英語の概念に無いことを、英訳する場合に難しいのと同じなのかもしれません。

私がプレゼンする5S

そこで私がプレゼンする時は、英単語は無視します。

そしてローマ字表記されている5つの「S」が、漢字でどう書くのかを説明します。

漢字は英語やヒンディ語の様な表音文字ではなく、表意文字で文字自体に意味があるとはどういうことか簡単な事例を交えて話をします。

日本人が小さい頃から3Sに親しむ環境であったことも含め、5Sの漢字の持つ意味を話すのです。

そして下図のような絵を示して、私の理解する5Sを説明します。

あくまでも私自身の経験から理解しているものだということを念押しして。

5S

5Sは、整理、整頓、清掃の順番に行う3Sから始まる。

・整理とは要るものと要らないものを明確にし要らないものをすてることで、Dead or Alive(辞書のDead or Aliveは少し違う意味合いが載っていたので、誤解の無い様文字通りの意味との注釈付きで)。

・整頓とは、いつでも誰にでも見てわかるようにすることで、Anytime, Anyone, Visible。

・清掃とは。掃除をすることでBroom and Rag(インドの一般家庭で使われる掃除道具)。

・清潔とは、これら3Sを順番に繰り返してその状態を保つこと、Keep clean。

・躾とは、3Sを意識せずにレベルアップさせながら回せるようになることで、Action with Subconscious。

もっと適切な英語表現は有るんでしょうが、こういった説明を具体的な事例を交えてしています。

3Sは、動詞(整理する・整頓する・掃除する)だから子供でも行動に移しやすい。

でも4つ目の「S」は、この状態を維持する行動を継続的に続けることなので少し難しくなる。

最後の躾は、まるで螺旋を駆け上がっていく様に前よりも3Sのサイクルを一段広く、一段高く上げていけてる様子。

それはもう意識しないでも3Sが常に回せている状態。

例えば、事務所の通路にゴミが落ちているのを見たら自然に手が伸びてゴミを拾い、ゴミ箱に捨てることができる状態。

まるで外に出る時に考えなくても靴を履くような感覚。

というようなプレゼンを1時間位やるんですが、どの様に理解されたのかは謎です。

何か、実務に絡めて課題をやってみるのも良いのかもしれませんが、時間の制約もあるので座学で終わっています。

願わくば、彼らの理解が深まって5Sが役立たんことを!

糸面取りという名の面取り

糸面取りって?

糸面取りっていう言葉を聞いたことがないという方もいらっしゃるかもしれません。

糸状のバリ取り程度ということのようですが、じゃぁいくつなんだと言うと答えは一つではない様です。

C0.1とかC0.2とかC0.3など様々です。

殆どの場合、ピン角(エッジ)でなければ良いという感じなのでその設計者に確認するのが一番です。

Cという寸法補助記号

ちなみに面取りというのは機械製図では「C」を使って表すことがありますが、これは直角二等辺三角形で角を切取る(45°の角度で面を取る)場合のみに使用できて、そうでない面取りは違う表記方法にすることがJISで規定されています。

下図のAでは「C」を使えますが、Bでは「C」は本来使えません。

しかし実際にはその通り運用されていないケースも有ります。

どこかで間違ったまま使われて関係各所に展開されて、そのままBのケースでも「C」を使っていたりします。

面取り形状

余談ですが、

もう1つ余談ですが、この「C」のことをずっとCornerの「C」だと思っていましたが、Chamfer の「C」じゃないかと気づいたのは数年前のことでした。

直径を表すΦも、ずっと「まる」が正式呼称だと思っていましたが「ファイ」も正式呼称としてOKだと知ったのも数年前です。(「パイ」っていう人もいますが。)

でも元々は丸い形状だから○、四角い形状だから□を用いた経緯からすれば「ファイ」ってどうなのよと感じます。

○のままだと数字のゼロと間違えるから串刺しにした結果、Φに形が似てしまったからだと言われれば、しゃぁないかとも思えますが、未だに違和感が拭いきれず海外ではDiameterと言っています。

今度彼らに「ファイ」で通用するか聞いてみることにしよう。

糸面取りの目的とは?

閑話休題。
そもそも糸面取りってなんで必要かってことですが、大きく3つの理由があると思います。

1.その部品を扱う人(製造現場だったり、エンドユーザー)がエッジで怪我をしないようにするため。

2.加工後の部品のエッジに残るバリの除去(バリが何かのタイミングで剥がれてトラブルの元になるのを防止するため)。

3.エッジが他の部品を傷つけないようにするため。

なので、糸面取りはヤスリや砥石を使って加工されることが多く、面取りの大きさが規定されない魔法の言葉「糸面取り」が多用される所以です。

CADで糸面取りはどうやって表現する?

図面では、注記に「指示なき角部は糸面取りのこと」とか、直接該当部位に矢印線と共に「糸面取り」と表記されますが、図面形状はエッジのままで、わざわざ糸面取りの形状を織込みません。

しかし3Dではそうは行きません。

糸面取りが有るということがわかるように3Dモデルに糸面取り形状を織込むか、他の方法を取る必要があります。

仮にC0.3でモデルを作れば、45°で0.3mm面を取ることになりますが、ヤスリで舐める程度であれば、角度や寸法がその通りになることはないでしょう。

これは作るモノにも、作る環境にも依るので正解が1つとは限りません。

設計だけでなく製造や調達も巻き込んだ選択をするのが望ましいところだと思います。

製図の7つ道具その2

ドラフターからCADへの移行はイノベーションだった。

2D CADに初めて触れたのは1985年前後で、プロジェクトのタイミングも有って設計部内では比較的早かったほうでした。

今のような汎用化されたCADではなく、当時は社内でCADそのものをセミカスタム化し運用していて、最初は数台の端末を予約して使うスタイルでしたが、2年もしない内に全設計者に端末が行き渡るようになりました。

イメージは本当にお絵かきソフトの延長みたいな感じで、今で言うタブレットみたいな端末に作図のためのコマンドが配置されていて専用ペンとキーボードで作図していました。

出力は2mx4m程の大きさのプロッタです。

ペンの色や太さも変えることができるし、かなり正確にラインが引けるので部品の検査などに使う拡大基準図としても使っていました。

図面以外での利用シーンはアナログ的な使い方ですが先に述べた測定やマニュアルに使うアイソメ図程度でした。

それでもドラフターに比べれば格段に使いやすかったんです。

まず編集がすごい楽だったし組図との親和性も良い、印刷した図面もきれいで見やすいので恥ずかしい思いをせずに済みました。

とにかくそれだけで画期的な道具だったわけです。

それがまさか今のような姿になろうとは想像すらできませんでした。

その後の私のCAD歴は汎用2D CADを経て3D CADへ移行していきます。

3D CADへの道は避けられない?

業種にも依ると思いますが、2D CADを使っている製造業の方はまだまだ相当数おられるというのが私の肌感覚です。

ただ2D CADをそれなりに使える若い人はかなり少ないのではないでしょうか。

中国やインドでは若い人は3D CADから入るので、2D CADに馴染みがなく図面を見て物の形がイメージできないエンジニアも少なからずいます。

何でもかんでも3D CADが良いとは思いませんが、近い将来には避けて通れない道になると思います。

製図の7つ道具その1

T定規の世界から

1990年代の初め頃までは、製図と言えばドラフターが主流だったと思います。

それでも一番最初は、製図板とT定規、分度器、メモリの無い三角定規、コンパス、ディバイダ、鉛筆削りと字消板で授業の製図をしていました。

ドラフターすら使っていませんでした。

若い人は見たこともない様な道具もあるかもしれません。

当時、関数電卓は入手できたので計算尺は使ったことが有りませんが、私より少し目上の人は使っていたと思います。

懐かしい道具たち

製図道具

上の写真でコンパスの群れの中の一番上に写っているのがディバイダです。

コンパスの芯が針になっているもの(つまり2本とも針)で、定規の上で必要な寸法までディバイダの針先を広げることで寸法を拾ってそれをそのままトレーシングペーパーの上にぶっ刺すんです。

そうすると紙に穴が開くので鉛筆でその穴を結ぶということをしていました。

だから図面には円中心の針穴以外にも結構たくさんの穴が開いていました。

コンパスの下にある定規も少し変わっていて写真のものは1/1以外に1/2と1/5の目盛も付いています。

これは縮尺が1/2とか1/5の時にいちいち暗算しなくても良いように予め目盛がふってありました。

鉛筆削りも削るだけでなく紙やすりも付いていて鉛筆の芯やコンパスの芯を欲しい太さに仕上げたりするタイプです。

右上に写っているのが字消板です。0.1mmほどの厚さの金属の板です。

この板に開いている穴がミソで、消したい線だとか文字などの上に穴位置を合わせて消しゴムで消すと必要な所だけ消せるというありがたいツールです。

カスタム 2D CAD

入社して配属された先は設計部でした。

部員1人に1台ドラフターがありましたから、中々壮観です。

製図の道具もドラフターになって製図板・T定規・分度器・三角定規は使わなくなりました。

縦横無尽に移動・回転する直角に配された目盛付きの定規が付いていたからです。

鉛筆も0.5mmと0.3mmの製図用のシャープペンシルに変わりました。

アナログからデジタルへ

アナログで図面を書くということは大変です。

描くべきものの縮尺や紙サイズ、三面視の配置や断面図・詳細図のレイアウトも考えないと、スペースが無くなったりレイアウトバランスが悪い図面になってしまいます。

最悪の場合、全て描き直しです。

同心円を描くと中心点に大きな穴があくこともしばしば有りました。

描く線によって太さを変えないと見づらい図面になりますし、紙の上を社服の袖で擦ったりすると鉛筆の粉がこすられて図面が黒くなってしまうことも有りました。

そんなドラフター生活も2年ほどで終りを迎えます。続きはその2へ。

PtoCという屋号

何だか1つの意味のある単語だったら聞いた人はイメージし易いんでしょうが。

PtoCの屋号について話したいと思います。

屋号を申請する?しない?

個人事業主って税務署に開業届を出すケースが多い?と思いますが、申請書に屋号を書く欄があるんです。

書いても書かなくてもいいんですが、個人だけでずっとやっていくつもりはなかったので、組織めいたものができた時のことを想像して屋号を記入することにしました。

社会に出てから35年近く様々な会社で仕事をしてきてそれなりに感じることも有ったので、自分が事業を興すにあたって大切に思うことをとにかく書き出しました。

で、それぞれを意味する英単語にしたらPとCが頭文字になるものが多かったのです。

そう、PとC、P to C。

その当時すでに赴任したことのあるインドを枠組みの中に考えていたので、「和」の言葉ではなくアルファベットが前提でした。

ちなみにどんなPとCなのかは、私と名刺交換すればわかります。

初めまして!

まさか、自分が?想像すらしていなかったblogを始めることになるとは。

人生何があるかわからない。

だから面白い。

備忘録を兼ねて仕事のことなど発信していこうと思います。

コロナに負けずに、コロナ後の世界がどう変わっていくのか見届けたい!